美白効果の優れた水溶性ビタミンE

ビタミンE(トコフェロール)は、きわめて抗酸化力性が高く、現在多くの化粧品に使われています。しかし、粘度が非常に高いべとべとした水あめ状のオイルである為、非常に扱いづらく重い使用感という欠点があります。

そこで開発されたのが、TDMGといわれる水溶性のビタミンE誘導体です。これは従来のビタミンEに、グリシン誘導体というコラーゲンに欠かせないアミノ酸を結合させ水溶性でしかもさらさらな使用感にしたものです(1)。そして皮膚内に存在する、エステラーゼといわれる酵素によってビタミンEに変換し、効力を発揮します。今までのビタミンEの特徴は、ビタミンCと同様、活性酸素除去作用があり、細胞膜の酸化を防ぎ、老化を遅らせる働きがありました。この度開発された機能活性型ビタミンEの効果は、以前使われていた強力な美白剤であるコウジ酸と同程度の美白作用があることがわかりました。面白いことに、この機能活性型ビタミンEは、夜にはゆっくりとビタミンEに変換され一晩中お肌をしっとりと保護します。興味深いことに昼間は日光に当たるとビタミンEへの変換率が急速に高まり、お肌を紫外線によって生まれる活性酸素から守ってくれるのです。このビタミンEが機能活性型と呼ばれるのはこのためです。そればかりか、この機能活性型ビタミンEは、むくみを取ったり、にきびなどの皮膚の炎症にも効果的とのことですので、今後美容クリニック等で頻繁に使用されることになるでしょう。ビタミンC等の誘導体とあわせて使用すると更なる効果が期待できそで、今後楽しみです。